√3は3の倍数である

数弱は焦っていた。テスト終了まで、残り時間はわずか。依然として埋まらない解答欄。何か、何か書かなくては。数弱は、無心でシャープペンシルを走らせた。最後の気力を振り絞る。そこでテスト終了を告げるチャイムが鳴り響いた。——やりきった。白い解答欄の中で、『n=√3α(αは整数)よりnは必ず3の倍数となる』、この文字列が一際輝いていた。

ズートピアはいいぞ

先日チェロメリと盆地の定期演奏会があり、ついでに映画も観てきました。

チェロメリと盆地は私と違って吹奏楽部なので、こうした発表会がたまにあるのです。

 

我が高校はどうやら吹奏楽が強いらしく、客席もだいぶ埋まっており凄かったです。

演奏技術などの難しいことはさっぱりわからないのですが、私は個人的にじゅげむが一番好きです。めっちゃかっこよかった。打楽器が頑張る曲が好きなのでつい贔屓しているところがあります。

吹部はいつもいつも練習を頑張っているので尊敬しかありません。

 

その定期演奏会の前に、ズートピアを観てきたのですがヤバかった。

ズートピア観て。ズートピアはいいぞ。

 

ここからはひたすらズートピアを語るつもりでいるので、観てない方はUターンです。

ただ観てない方は是非観て欲しい。正直私、観る前は舐めていた。

ディズニーだしどうせお子様向けなんじゃないの?っていう偏見を持っていたのです。

むしろ逆でした……子供向けというよりは、大人こそ観るべき映画に思えます。

これを書いている今日、二回目をキメてきました。二回目も良かった……

そろそろ良いですかね?ネタバレ必須のズートピア語り始めても良いですかね???

 

始めます(勝手)

まずこのズートピアの設定から。

 

進化したことで肉食動物、草食動物が一緒に暮らす世界。中でも一番初めに動物たちが仲良く暮らし始めた場所「誰でも、何にでもなれる」動物たちの楽園ズートピア

 

ジュディはズートピアで警官になる事を夢見るウサギ。大型動物ばかりの警察学校をトップの成績で卒業、ウサギ初の警察官としてズートピアに配属され、ついに夢を叶えます。

 

ここまでが冒頭あっという間に起こります。

ただのシンデレラストーリーではない、ということが分かります。

 

長年の憧れであるズートピアに配属されたジュディでしたが、待っていた仕事は駐車違反の取締り。

ウサギが警察の仕事なんか務まるはずが無い、という共通認識による差別です。

ジュディの地元だけではない。理想郷と思われていたズートピアにも、やっぱり差別は存在したのです。

 

 

だいたいの設定はこんなもんでしょう。

まずこの映画、可愛らしい動物たちの映画のようで、テーマがめちゃくちゃ重いです。

テーマは間違いなく「人種差別」に思えます。

様々な動物たちが暮らす街、ズートピアはさながら人種のるつぼ、アメリカといったところでしょうか。

 

 ディズニーすごいな、と思わされました。この映画は動物モノでも何でもない、人間社会を動物に当てはめた社会風刺です。

 

ジュディは駐車違反の取締り中に、詐欺師のキツネ、ニックと出会います。

このね……ニックがね……ヤバイんですわ…………

ニックは過去に「肉食動物だから」という理由で草食動物たちから差別され、「キツネはずる賢い」という勝手なイメージで傷つけられてきました。

ニックはそこから学びます。「傷つかないように生きていくこと」

以来ニックは周囲の偏見通りに、「ずる賢いキツネ」として生きていきます。

そうすれば、周囲からどんなに「キツネだから」と言われようが、実際に詐欺師としてずる賢く生きているのだから、れっきとした事実。傷つくことはありません。

 

結局ニックも傷つけられて、差別されて生きてきたんだなあと。ニックとジュディって正反対みたいに見えて、案外似ているところが多いです。

 

もう語彙力が足りない……重いです……

 

なんかもうほんと、観てください。

 

差別をするな!というよりも、この映画からは「お互いを認め合う」ってメッセージを感じました。

 

あと細かいところ、ジュディの記者会見のマスコミの報道の仕方にもだいぶリアリティがあって、ほんとこの映画重いな、と。

必死に言葉を選ぶジュディですが、マスコミによってその会見は「肉食動物は危険だ」と捻じ曲げられて報道されてしまします。

 

そこからは一気に差別する側、される側が入れ替わります。ここもリアルです。

 

無意識の差別ってのがまた……露骨に表現されててしんどかったです。

誰も責められないんですよね。電車でトラの隣に座ったウサギの親子のシーンがだいぶ心に来ました。

 

語彙力表現力が欠落しているのでもう観てない人は観てくれとしか言えません。魅力を伝えられなくて申し訳ない。しかしズートピアはいいぞ。観てください。

 

二回目見たときはキャラの表情をガン見してたんですが、ナマケモノのフラッシュに車番を調べてもらうシーンのニックヤバイですよ。ニック好きは是非是非注目してみてください。

 

あとこれは完全に個人的な意見なんですが、ニックの「詐欺師って呼んでくれる?」を結構深読みしています。

ジュディが「嘘つき!」と言ったことへの返答なんですが、これってもしかして、「自分は詐欺師なのだから騙したのだ、という自分を納得させるための手段なんじゃないかな、って思ってます。

これは仕事だから騙したのだ。キツネだからというより、詐欺師だから騙した。冷たい目を向けられようと実際それに相当する事をやっているのだから仕方がないという予防線を張っているように見えました。傷つかないように生きていこうとするニックしんどいです。

 詐欺師と言われるのは平気でも、嘘つきと言われるのは辛いのかなーなんて。

 

どちらにせよ、この世界夢を諦めてる人がすっごい多いんですよ。

ニックをはじめとして、ジュディの両親だとか、副市長もそうなんじゃないかなと思います。

でも彼らを救うのはジュディです。しかしそのジュディも時には間違えるし、挫折もします。完全無欠のヒーローではないのです。ここが好感持てて好きです。

ジュディもニックもどっちもヒロインでどっちもヒーロー。それは他のキャラクターにも言えることで、誰もがヒロイン、ヒーローになる事もあれば、誰もが傷つける側、傷つけられる側になる可能性があるんですよね。

とにかくズートピア良いので観てください。お願いします。ズートピアはいいぞ。