さんざんコミュ障だの友達がいないだの言ってきたが、こんな私にも友人は存在する。
小学校時代はクラスが少なかったこともあり、自分がコミュ障だと気づかないくらいだった。
そんな友人との思い出を、春休みでクソ暇なので振り返りたい。
さて、小学校では仲の良い男子がいた。今でも夢に出てくるくらいには仲が良かった。
過去形で書いているのはちょっと色々あって疎遠になってしまったからだ。悲しいね。
小学校時代の我々にはお気に入りの遊びがあった。手術ごっこである。
当時我々の学級では折り紙遊びがブームだった。
中でも花のようなコマを作ることができる人間は重宝された。花のコマを交換販売している人間もいたことを私は覚えている。
こちらは主に女子の担当だった。いかに美しい配色にするか、どれくらい長く回り続けることができるか、などが評価に繋がる。
対して男子に人気だったのはカエルだ。
いかに遠くまで飛ぶことができるか、が主に争点となり、度々カエル飛ばし大会が開催された。
とはいえ人差し指でちょんと押すだけだ。絵としては非常に地味だが、これが大変盛り上がる。
しばらくの間私もカエル飛ばし大会に熱狂した。
カエル制作の時点から戦いが始まっていることは明白だ。
大きさ、素材、折り目の付け方……
このような要素を組み合わせ、自分だけの最強のカエルを作り出す。
ちなみにカエルは消耗品だ。何度も飛ばしていると、飛ばすための「バネ」にあたる部分が弱くなる。
研究の結果、大きくすれば飛距離が伸びる、というわけではないことが判明した。案外小さい方がよく飛ぶのである。
こうして一大ブームを巻き起こしたカエルだったが、やはりそこは子供。すぐに飽きてしまう。
私も飽きてしまった一人だ。あんなにも熱中していたのに、一度熱が冷めると「いやカエルが飛ぼうがなんだろうがどうでもええわ」となってしまうのである。
大量に作られたカエルは、お道具箱の奥底に眠っていた。
そんな時編み出されたのが手術ごっこである。
これは当時私と仲の良かった男子が生み出した遊びだ。
折り紙で作られた生物をいかにグロテスクに手術して殺すか、というルールである。
設定としてはこうだ。
我々はガースー黒光り記念病院に勤務する医師。この病院には怪我や難病を患った様々な生物が運び込まれてくる。我々はメスを取り、この生物達に満足するまでめちゃくちゃな手術を施し、それから沈痛な面持ちで、
「……心肺停止です。患者は、死亡しました」
と言う。
今書き出してみると意味不明な遊びだが、これがまぁめちゃくちゃハマった。休み時間が待ち遠しくてたまらなかった。
そういうわけで、お道具箱の奥底に眠っていたカエル達は患者として手術された後に廃棄された。子供とは残酷な生き物だと思う。
しばらくすると手術ごっこにも飽きて刺激のない毎日を送りました。
しかしすぐに、エヴァの惨殺シーン無限再生という遊びを発見し、活気を取り戻します。