√3は3の倍数である

数弱は焦っていた。テスト終了まで、残り時間はわずか。依然として埋まらない解答欄。何か、何か書かなくては。数弱は、無心でシャープペンシルを走らせた。最後の気力を振り絞る。そこでテスト終了を告げるチャイムが鳴り響いた。——やりきった。白い解答欄の中で、『n=√3α(αは整数)よりnは必ず3の倍数となる』、この文字列が一際輝いていた。

母よ

私は常にゲームをして生きていたい人間なので当然インドア派、家が大好き口癖は「帰りたい」マンです。

朝。大体7時に起床します。
1日の始まり、まずは「ハァ〜……帰りたい……(布団の中での呟き)」

準備を済ませ最寄り駅へと向かいます。当然その間も私の心を占めるのは「帰りたい」
そして電車に揺られながらも「帰りたい」

十五分後くらいに電車を降り学校へ徒歩で向かいます。
ここが一番辛いです。難所中の難所です。
駅を出た瞬間に180度くるりと回転し、もう一度改札を通り脱兎のごとく家へ帰りたい。

しかし悲しいことにそれは許されません。
私には重い足を引きずりながら恨み言のように「帰りたい」と繰り返すことしか出来ないのです。

とにかく学校にいる間は常に「帰りたい」と思っているわけです。それほどまでに私は家が大好きです。

家は天国です。

水があります。
食べ物があります。
布団があってゲームがあります。
満ち足りています。家とは最も身近な楽園なのです。

だがしかし
私の大好きな家ですが、母親が在宅の場合話が変わってきます。パラダイスは一瞬で牙を剥きます。マジで地獄です。

母親がいる場合、
家以外の場所ならどこでもいいので時間を潰していたい
というほどになります。
つまり私の心は
家大好き<<<<<<<<<<<<|越えられない壁|<<<<<<<<<<<<<<<<<母親が嫌
とこのような状態になっています。

それほどまでに、母親がいると苦痛です。とにかくヤバイ。

父親が出ていったのにも納得のヤバさなのです。やばいくらいやばみが深くてやばい。

ここから完全に個人的な吐き溜めと化すので
「いやお前、扶養してもらってるんだからありがたく思えよ」
と思った方はぐぅ正論なのでほんと回れ右です。申し訳ない。母親は現在ちゃんと働いてます。そして私と弟を育ててます。私も弟も健康です。

ほんと申し訳ない。甘ったれるな親不孝者と言われても仕方ないのだけれど、未来「反抗期乙〜」と笑えると信じて最近の母について書かせていただきたい。




というかもはやただの愚痴に近いのだけれども、未来の自分に当てて書く手紙のように素直に打ち明けたい。もう15は過ぎたけどね。




見た人が不快になるような事しか書きません。ごめんなさい。






前置きはしました。ここからはただただ私の実の母について書きます。彼女は最高にロックな人間です。

私を出産した直後、ご祝儀を使って某夢の国へ羽ばたくような人です。

社長婦人と大喧嘩して退職願を叩きつけ無許可で家に帰ってくるような人です。

彼女がまだ20代だった頃、2階からよくゴミ箱やら本やらを投げていたような人です。

さて、私はそんな母の血が流れています。
よくもまあ、非行に走らなかったなとしか言えません。聖書のおかげでしょうか。だとしたら教会に通った意味があります。

私の家族構成が祖父母、母、弟ということで、まぁ我が家の大黒柱は母です。父はというと、とうの昔に家を出ていったわけですがその理由が「家族に迷惑をかけるわけには」だったんですね。金銭関係で色々トラブルがあり自己破産したらしいです。詳しくは知りませんがとにかくお金関係で何かあったらしいです。自己破産ってことは多分借金でしょう。お金は大切ですね。私はお金大好きです。

それはさておき、最近これは間違いなく建前だと察し始めました。(もちろん理由の1つだとは思うけれど)

父親は美容師で職場に寝泊りがザラだったんですが、せっかく家に帰ってきてもまた車でどこか出かけていくような、同じ家に住んでいても1週間に1度顔を合わせるか合わせないか程度の人でした。
ずっと「仕事忙しいんだな〜」としか思ってなかったんですが、ある時近所の駐車場に出かけたはずの父の車があるのを発見しました。

特に気にはしていなかったけれど、今思えばあれは恐らく車泊していたのだと思います。


当時は知らなかったんですが、その頃から父は「これ以上家にいたら(私の母に)手を挙げるかもしれない」と零していたそうで、きっとその予防として極力家にいる時間を減らそうとした結果なのでしょう。

そうなんです。私の母の何がヤバイって相手にイライラさせる能力がずば抜けているんです。
父は気が長く温厚な人でしたが、その父すらもうっかり殴りそうになるほどにほんっとうにイライラする。

私も比較的温厚な方だけれど、父ほどではないので現在かなりマズイ状況です。かなり温厚な父ですらキレかけたのです。

実の母に手を挙げる日が遠くないうちにやって来そうです。ヤバイ。

母の使用してくる技には様々なものがあるのですが、一番やめてほしいのは体調不良で寝ているのを叩き起してくることです。私は父の偏頭痛を見事引き継いでいるので頭痛薬飲んで寝る、ってのがよくあるんですよね。

他には「ノーロックドアバーン」などがあります。この技はドアのノックが無いのはもはや当然、バァン!と人の部屋のドアを開けて騒ぐというものです。

先ほどの体調不良であろうが何だろうが叩き起してくるとコンボが決まった暁にはもう最悪です。
私は寝起きが非常に悪く、覚醒するまでは自制心が皆無です。そこに頭痛も相まってイライラしていると普段ならぐっと耐えるところで暴言を吐きまくります。そしてそれを全く覚えていない。

悲惨です。


このままでは知らないうちに実の母を投げ飛ばす可能性は高まる一方です。

それを回避するために母のシフト確認は必須です。
母が休みの日は何とか予定を入れ、自分が家にいる時間を減らす努力は惜しみません。
どうやら私は父の幻影を追っているみたいです。そのうちにこの家を飛び出すんですね。わかる。

母disのようになってしまった。
ネットでリアルの文句を言うことほど不毛なことは無いけれど何だかスッキリしますね。
スッキリすると同時に、この記事を読んだ人からの信頼だとか好意だとかは失われるわけです。何事にも犠牲が生じるものです。

私は何も母を全否定する訳ではないのです。
尊敬もしています。
30代ににもなって無計画に仕事を辞めた結果三ヶ月間ほどニート、まさかの本気で収入ゼロという偉業を成し遂げた後に王手企業に採用された母の外面の良さは心から認めています。マジリスペクトです。

しばらく収入0です、って言われた時は全身の血の気が引きました。「あっ、血の気が引くってこういうことか」と身を持って体験したのは今となってはいい思い出ではないでしょうか。

年金に圧倒的感謝です。年金が無かったら今頃路頭に迷ってます。
祖父母がもしも亡くなってしまったら本気でヤバいのでとにかく長生きしてほしいです。
金銭面はもちろん食事がやばいです。母の料理は何故かものすんごいくどいんです。そして圧倒的レパートリーの少なさによりエブリデイ冷凍ピラフになる未来は容易に想像できます。

そうなると私が作るほかないのですが、そんなの無理です。やはり今のうちから基本料理は作れるようにしておこうと思います。人っていつ死ぬとか分からないので……


私大体1つの記事が2000文字になるように書いてるんですがだいぶオーバーしました。

私の母がロックでファンキーでクレイジーなのが少しでも伝わっていれば幸いです。