√3は3の倍数である

数弱は焦っていた。テスト終了まで、残り時間はわずか。依然として埋まらない解答欄。何か、何か書かなくては。数弱は、無心でシャープペンシルを走らせた。最後の気力を振り絞る。そこでテスト終了を告げるチャイムが鳴り響いた。——やりきった。白い解答欄の中で、『n=√3α(αは整数)よりnは必ず3の倍数となる』、この文字列が一際輝いていた。

馬鹿なので締切計算もできない

恐らく「は?」と思う人間が大半だろうが、しばしお付き合い願いたい。なぜなら、私は確信しているからだ。締切守れんヒューマンたちは、きっと私と同じ思考を持っている。

 

30ページの課題が出されたとしよう。1ページにかかる時間は15分。つまり、0.25時間。

これを1ヵ月後に提出してください、と言われる。

まともな人間なら「毎日〇ページずつやろう」と計画を立てる。

誤解しないでいただきたいが、そりゃあ私だって計画を立てる。例えば1日1ページ。自由時間が3時間あるとしたら、そのなかの10分の1にも満たない(すみません、数字に弱いのでわからなくなってきました、10分の1に満たないんですか?満たないことにして進めます)時間を使えば良い。余裕すぎて笑っちゃうね。

 

ところで、「継続は力なり」という言葉をご存知だろうか。

私はこの言葉に、「要するに真の力って、一時的に出したブースト力じゃないんだよ。日々継続できるだけの力のことなんだよ」という意味を見出している。

 

閑話休題

では早速、数学できん代表である私がクソヤバ締切スケジュールを組むに至った経緯、もとい思考回路を表してみよう。

 

1日1ページ=余裕=xと置く。

1日2ページ=1日1ページ+1日1ページ=2x

1日3ページ=1日2ページ+1日1ページ=2x+x=3x

これを繰り返すと最終的に

1日nページ=nx=n余裕

余裕は何度かけても余裕なので

1日nページ=余裕

つまりなんでも余裕だということがわかりますね。こいつ死んでくれねぇかな。

 

この理論に基づきスケジュールを組んだところ、現在

あれ?死ぬのかな?

になっています。

 

さすがに原因を考えました。

そして原因は

余裕は何度かけても余裕なので

にあるのではないかと思う。たぶん3余裕あたりから「ん?」と思うべきだったんだね。

例え話に戻るけど、冷静に考えたらたとえ1日0.25時間のトゥー・イージー課題でも総合すれば

0.25×30=7.5

少なくとも提出に至るまでに7時間以上はかかってるんだね。この世界は悲しみに満ち溢れている。

 

現在の私はn余裕=ヤバを抱えて「あれれ?」と思っています。あれれ?